Shima Tech Hub #15 - connpass でLTするつもりが、急な予定でできなくなったのでその供養として書きます。
Choose boring Technology とは
Dan McKinley さんが 2015年に書いた内容です。自身のEtsyでの経験を元に、(主に企業での)技術の選び方についての考えを述べています。
具体的な経験については先のリンクをみてもらうとして、以下の理由でタイトルの通り「退屈な技術(Boring Technology)を選ぼう」ということを指摘しています。
「イノベーショントークン ≒ 変わったことや新しいこと、難しいことを行うために使えるもの」は3つ(ぐらい少ない)。事業活動にトークンは使ってしまうため技術選択で無駄にしてはいけない
新技術は「知らない問題」( Unkown Unkown )が多すぎる。枯れた技術は失敗モードが既知(Known Unkown)が多い
技術の追加は簡単、運用し続けるのは大変である
似たような話として、「枯れた技術の水平思考」という言葉があります。
よくあるChoose boring Technologyの技術として挙げられるのはDjangoです。
そのDjangoのカンファレンス(DjangoConUS 2025)のキーノートが「枯れた技術の水平思考」でした。 とても面白いのでよかったら観てみてください!
LLMとBoring Technology
さて、ここからが本題です。
2015年に提唱されたこの考え方を、なぜ2025年の今、改めて推したいのか。 答えは、LLMという強力なスキル増幅器が登場したからです。 LLMは、私たちのスキルを増幅してくれます。コードを書くスピードが上がる。知らないことを素早く学べる。デバッグが速くなる。
でも、この増幅器の効果は、すべての技術で同じではありません。技術選択によって、増幅効果が大きく変わります。 そして、Choose Boring Technologyという考え方が、この増幅効果を最大化するんじゃないかと思っています。
ご存知のとおり、LLMは過去の知識が豊富です。特に枯れた技術については、膨大な学習データがあります。
先の例に出したDjangoには20年の知識がインターネットに転がっています。また「やりたいこと」と「書き方」のマッピングが安定しています。
Djangoの枯れ具合や変わらなさとLLMが自身のスキルを増幅する感覚があります。
LLMの情報を発信している simon willsonのブログでも、プログラムにおけるハルシネーションの減らすtipsとして
Chose boring technology. I genuinely find myself picking libraries that have been around for a while partly because that way it’s much more likely that LLMs will be able to use them.
LLMの仕組みを考えれば「当たり前だろ」という感じですが、技術を選ぶ理由として「退屈な技術」が選択されるケースは今後も増えていく(現になっている)と思っています。
LLMという増幅器を手に入れた今、「枯れた技術」の価値を、改めて見直してみてもいいんじゃないでしょうか。
最高!Choose boring Technology


